Men, Machines, and the World About
出典
Medicine and Science,13-28, New York Academy of Medicine and Science. Ed. I. Galderston, New York :International Universities Press,1954
イントロダクション
ノーバート・ウィーナー(Norbert Wiener)は第二次世界大戦の研究プロジェクトに参加しており,戦争の惨禍に対して新しいタイプの科学者(軍事のための科学以外の)が必要だと考え,それと同時に彼がその新しい科学者になろうとする。ウィーナーは人と機械の共通点を観察し、サイバネティックスという学説を提唱した。そこで彼の新しいサイバネティックスの歴史と概念の一部を説明している。 本文紹介
サイバネティックスを提唱したきっかけ
第二次世界大戦中、ウィーナーは戦争の仕事で対空砲について研究を行った。対空砲は孤立した機器ではないと気付き,実際の射撃では人間がガンポインターを用いるため,射撃制御は人間と機械が同時に関与するシステムであるとわかる。蒸気機関の制御装置における操舵装置のネガティブフィードバックや医者が患者の葉巻の量を減らすように治療(制御)することを手掛かりに人間の行動と制御された機械の行動に注目する。 人間と機械の共通点
人体のシステム(例えば神経システム)は、all or noneという動作をしている。つまり、細胞は信号を出す、もしくは出さないという2つの状態になっている。半分出すのはしない。これはコンピュータのコネクトスイッチングをに似ている。この発想に踏まえ、オートフィドバック装置の開発も可能になる。これはサイバネティックスの起源である。 サイバネティックス後
人間と機械に類似性はあるけれど,人間における人道的本能や人の命と機械の合理的行動などに違いがあること,あくまで機械は人間がリードしていることをウィーナーは考える.その中でどういったケースの機械を作るべきかを化学工場や自動車の組み立てラインなどに触れながら考えを整理していく.第一次産業革命は、人間や動物のエネルギーが機械のエネルギーに置き換わったことを象徴していると述べ,機械と人間の新しい未来を考え始めるフェーズになっていく.
終わりに
機械と人間は全く別なものだが、両者の行動には共通がある。この共通を分析し、理解するのはサイバネティックスという学説である。これで、人の役を取って代わる機械の誕生も可能になった。人間とこういう自動機械の関係はどうなるかのは、考えるべきだ。
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